2013年2月5日火曜日

Ensemble Sonne 岡登志子さんインタビュー


Dance Performance
Passive Silence 受け身の沈黙
 
2013.2.23.sat. 14:30~, 19:30~/2.24.sun.14:30~ @ArtTheater dB Kobe

 
プレミア前に岡登志子さんに聞く

 

Q この度の新作とこれまでのEnsemble Sonneの作品との違いは何でしょうか?

今回はこれまでと違う次元で表現したいということもあって、今までのように予め用意された舞台の上で踊るという形ではなく、作品そのものを舞台以外のところで、舞台装置で新しく空間を創ったということが、今までとは全く違うところです。舞台上に舞台装置を置くという考え方ではなく、もっと開かれた空間として提示したいと思い、そこでしか出来ないものとして、インスタレーションの中で踊るといった感じになっています。

 

Q 『Passive Silence 受け身の沈黙』というタイトル通り、今回は「Silence/沈黙」というのがメインテーマですよね。チラシに「沈黙」について興味深く書かれていますが、もう少し聞かせていただいてもよろしいでしょうか?

「音が生まれ、音が消えていく」ということは、沈黙だと思っていたけれど実はそうではなかった。沈黙の中には、音の要素があるのではないかということが作品づくりのきっかけになっています。そして自分にとっての沈黙に向き合いました。

 

Q 今回はギタリストの今井和雄さんのライブ演奏ということですが、Ensemble Sonneと言えば、ピアノのイメージがなんとなく強い感じがします。ギターを選ばれた理由は何でしょうか。

音そのものの音色とか、音楽家の持っている世界をフィルターとして、それを通して作品を作りたいと思っているので、必ずしもこの楽器というのはないですね。音の世界と、踊りの世界を共有できる音楽家と今までもご一緒させていただいています。

以前に、即興で今井さんとご一緒させていただいたことがあるのですが、彼が出す音、作り出す音そのものがクリアで印象的でした。そのときの経験から、今回の作品であるサイレンスだったら今井さんに!と思いました。

 

Q ライブということですが、リハーサルでは毎回今井さんとはお稽古されるのですか。

私の場合は、いつも音楽は割りと後の方で決まるので、今は音楽なしでリハーサルしています。

動きの流れとか、自分の中でこういう音や音楽が欲しいなと思って、自分の中でイメージしながら踊りをみています。なので、ある程度踊りが固まってから音楽家との具体的な作業になります。

ダンスというのは人間の身体から生まれてくるものだから、身体から生まれてきた空間やクオリティを大切にした身体表現を探っていきたいと思っています。

 

Q 音楽をはじめに決めてダンスをつくることが先行しがちだとおもうのですが。

自分の身体の中に流れている時間でしか作れない、その時間をどう紡いでいって動きにしていくかというのが「ダンス」に与えられた表現だと思います。振りや形を与えるのではなく、身体の中にある独自の時間の流れや実感を、どう導きだすのが振付家の役割だと思っています。

身体が音楽と響き合うのは自然なことだと思いますが、音楽にあわせるのではなくて、身体の中の時間の流れと音楽の時間の流れが重なり合って物語っていければと思います。

 

Q 舞台作品の中で、音楽・光・空間・映像などと同じく、一つのマテリアルとして身体があるという考え方もありますよね。

舞台作品としてのダンスを考えた時に、その空間にある光とダンス、音楽が要素としてありますが、今回はそれを包み込む舞台美術が大きな要素をしめています。

 

Q 岡さんは、ピナ・バウシュも卒業したドイツのフォルクヴァング大学に留学されていましたが、メソッド以外でご自身の作品の中に何か留学時代に影響を受けたことは何でしょう?

その時にすごく良かったと思うことは、世界中から様々な人たちが来ていて、いろんな作品を見ることができました。もちろんピナ・バウシュも公演がある度に600円くらいで観れましたしね。大野一雄さんもその頃、現地で観ました。とにかく、良いものをいっぱい見せてもらったことが財産になっています。

そこで様々な友達もでき、彼らの全然違う価値観とも出会えました。多様な価値観を見ることで、自分のアイデンティティ、ダンス、表現について色々考えることができました。留学期間は2年半だけでしたが、時間の流れがゆっくりしていてじっくりと考えることが出来ましたね。大学も授業以外は、自由で、自分で自立してやりなさい、という空気が流れていました。

特に何もない街だったので、仲間で作品を作ったり稽古したりと良い経験をさせてもらい、未だにその時の友達ともつながっています。

日本は日本でいい部分もありますが、物事を創るときの時間のかけ方というのを大事にしたいと思っています。

****************************************************************** 
Ensemble Sonne
『 Passive Silence 受け身の沈黙 』

構成・振付・演出
岡 登志子

音楽(Live)
今井 和雄(ギター)

出演
ヤザキタケシ、垣尾 優、玉邑浩二
伊藤 愛、岡本 早未、井筒 麻也、糸瀬 公二、桑野 聖子、福岡 まな実、岡 登志子

 
 
日時:2013年 2月 23日(土) 14:30 / 19:30,24日(日)14:30
※開場開始は開演30分前  

料金:前売3000円/当日3500円/学生・ユース(25歳以下)2000円 日時指定、自由席

会場:


Art Theater dB 神戸
交通アクセス・MAPは MAP + アクセス << CONTACT US
 

予約・お問い合わせ:







 
Ensemble Sonne
TEL 0797-38-7335
http://ensemblesonne.com/

NPO法人 DANCE BOX
TEL 078-646-7044
FAX 078-646-7045
メールでのお問い合わせは CONTACT US
ご予約方法は TICKET RESERVE

主催Ensemble Sonne

 
***********************************************